中曽根 康弘 (2005/11/30)

　　だから、私は十年かけろと言っているわけです。

　　そうすると、ちょうど今の憲法の寿命は六十年になり、

　　ほぼ同じ命だった明治憲法と並ぶことになるわけです

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　　出生がいわば切り花だから、

　　非常に鮮やかできれいなように見えるけれど、

　　結局、

　　自分の根で水を吸い上げて、

　　幹を通して葉を養い、

　　自分の花をつくっていない

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　　マッカーサーは

　　「東洋のスイスになれ」

　　と言ったけれども、

　　朝鮮戦争が始まってから、

　　慌ててそれを取り消した。

　　だから、日本人はあの当時、

　　精神的に非常に大きな当惑と疑念を持った

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　　日本は米国のような契約国家ではなくて、

　　千数百年の歴史の中に形成された

　　自然国家なのですよ。

　　実相からものを考える必要がある

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　　反吉田陣営が改憲、改憲と言うから、

　　勢い吉田さんは護憲になった

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　　あの頃、国会の庭に入ってきた学生なんかでも、

　　安保条約を読んでいる人は

　　ほとんどいなかった。

　　ただ、ワッショイワッショイで、

　　熱情のはけ口となっていた

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　　国際情勢とか国内情勢の変化によって

　　そういう解釈が変更されるというのは、

　　法制局の見解が

　　法律論ではなく政策論だということを示している